追加コストなし&追加ツールなし、全プランですぐに使えるPCバックアップを詳しく聞いた
一番手軽なランサムウェア対策&PCの乗り換えにも便利! 「Dropbox Backup」をもっと活用しよう
提供: Dropbox
世界中で被害が拡大し続けるランサムウェア攻撃。その対策のひとつとしてよく取り上げられるのが、ファイルの「バックアップ」だ。攻撃を受けて大切なファイルが暗号化/破壊されてしまっても、あらかじめバックアップしてあれば、元のファイルが取り戻せる(復元できる)からだ。
バックアップのメリットはそれだけではない、パソコン(PC)に障害が発生したり、古くなったりして乗り換えるときも、バックアップからリストア(復元)する形で簡単に、PC上のファイル移行作業を済ませられる。
PCバックアップツールにはさまざまな製品があるが、追加コストなし&追加ツールなし、難しい設定もなしで、手軽に使えるのが「Dropbox Backup」だ。あまりアピールされていないが、Dropboxのすべてのプラン(無料プランを含む)で使えるので、もっと活用したいところ。
そこで、Dropbox BackupやDropbox Rewind(巻き戻し機能)など、Dropboxが備えるバックアップ/スナップショット系の機能について詳しく教えてもらった。これさえ知っておけば、ランサムウェア対策やPC乗り換えだけでなく、日常業務の中でも役立つはずだ。
Dropbox Backup:すぐに使えるシンプルなPCバックアップツール
まず始めに「Dropbox Backupとは何か」「どうやって使うのか」を簡単にまとめておこう。
Dropbox Backupは、Dropboxが内蔵するPCファイルのクラウドバックアップ機能だ。あくまでDropboxの一機能なので、追加ライセンスを購入する必要はない(つまり追加コストは発生しない)。Dropbox契約プランの保存容量内に収まるならば、無料プラン/有料プランのどちらでも使える。
設定も簡単だ。Dropboxデスクトップアプリの設定メニューから、Dropbox Backupの管理画面を起動し、バックアップ対象にするフォルダ/ファイルを選択する ※注1 ※注2。これだけで、後は自動的にDropboxクラウドにバックアップを実行してくれる。
※注1:バックアップ対象として設定できるフォルダ/ファイルは、「PC」フォルダ(Windowsの場合)配下にあるものだけ、という制限がある。OS関連のファイルやアプリケーションはバックアップできない。
※注2:現時点では、企業/チーム向けプランのDropboxで指定できるフォルダは「ドキュメント」「デスクトップ」「ダウンロード」などに制限されている。個人向けプランではその制限はなくなっている。
バックアップしたフォルダ/ファイルは、通常のDropboxとは別の領域に保存される。ブラウザで「https://www.dropbox.com/backup/all」にアクセスすると、バックアップ済みデバイスの一覧が表示される。デバイス名をダブルクリックすれば、ドリルダウンして、バックアップしたフォルダ/ファイルが参照できる。ブラウザ上でのファイルのプレビューも可能だ。
ファイルをリストア(復元)したい場合、デバイス単位でバックアップデータを丸ごとダウンロードしてもよいし、フォルダ/ファイル単位でダウンロードしてもよい。ダウンロードしたZIPファイルを展開すれば、普通のファイルとしてそのまま使える。非常にシンプルなので、誰でも迷わず使えるだろう。
また、デスクトップアプリ側から「復元」を実行することもできる(バックアップの管理画面に「復元」ボタンがある)。たとえば新しいPCに乗り換えた際、Dropboxのアプリをインストールして「復元」をクリックするだけで、古いPCでバックアップしたフォルダ内容がそのまま復元されるわけだ。これも便利である。
もうひとつ、Dropbox Backupは、PCの外付けドライブ(USBドライブ)の自動バックアップにも対応している。こちらも「ドライブ全体」あるいは「指定したフォルダのみ」のバックアップを設定できる。重要なファイルのバックアップにUSBドライブを使っている場合、Dropbox Backupを併用すれば、自動的にバックアップを二重化できることになって、より安心だ。
■Dropbox Backup を設定する方法(Dropboxヘルプセンター)
Dropboxへの保存とどう違う? Dropbox Backupならではのメリット
ここまで見てきたとおり、Dropbox Backupは、通常のDropboxが持つクラウドへのファイル同期技術を、バックアップ用途でできるだけシンプルに使えるようカスタマイズした機能だと言える。
ただ、それならば「通常のDropboxを使ってバックアップをしても同じなのでは?」とも思える。そこで“DropboxとDropbox Backupの違い”について、Dropbox Japanでプリセールスなどの技術営業を担当する井川恵理氏に尋ねてみた。
井川氏によると、この2つの大きな違いは「ツールの目的」だ。Dropboxの目的は「チーム内でのスムーズなファイル共有や共同作業」、一方で、Dropbox Backupの目的は「シンプルなパックアップの実現や、安全なバックアップデータの保管」である。
「Dropboxの場合、クラウド上で他のユーザーにファイルを共有したり、コメントを付けたりすることができますが、Dropbox Backupではできません。アクセスできるのはバックアップを行ったユーザーだけなので、設定ミスでバックアップデータを誰かに共有してしまうようなミスは起こりません」
Dropboxを導入している企業の多くが、PC上にある業務データのバックアップツールとしてDropbox Backupを利用しているという。追加コストなしで従業員全員に導入できるため「コストパフォーマンスが良い」、リモートワークなど働き方が多様化する中でも「どこにいてもファイルが保護できる」、Dropboxクラウド(Dropboxのデータセンター)に保管されるので「災害対策(DR)としても安心」といったメリットがある。
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