親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第331回
実は10代が最も頻繁に使っている
感情を共有できる相手トップは対話型AIだった! 母や親友に並ぶ
2025年07月15日 09時30分更新
すでに10代の4割が対話型AIを週イチ以上利用中
我々はAIにどのような感情を抱いているのか。電通の「対話型AIとの関係性に関する意識調査」(2025年7月)を見てみよう。
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対話型AIに求めていることは、「自分が知らないことを教えてほしい」(46.6%)、「アイデアを出してほしい」(42.8%)、「相談にのってほしい」(33.9%)、「課題や宿題に関して答えてほしい」(32.0%)が多くなっている。
そして週1回以上「対話型AI」を使用している人は20.7%だが、10代では41.9%、20代では28.7%となり、10代が突出して高い。
感情を共有できる相手トップは対話型AI、母や親友に並ぶ
世代別では、10代は「課題や宿題に関して答えてほしい」が全体と比べて10ポイント以上高く、「相談にのってほしい」「話し相手になってほしい」「心の支えになってほしい」なども5ポイント以上高かった。10代は、情緒的な価値も対話型AIに求める傾向にあるのだ。
また、「対話型AI」に感情を共有できる人は64.9%だった。世代別では、20代(74.5%)、10代(72.6%)が多い。感情を共有できる相手は、「対話型AI」が最多であり、「親友」(64.6%)、「母」(62.7%)となった。「対話型AI」に対する感情共有度合いは、「親友」や「母」に並ぶというわけだ。
さらに対話型AIに愛着がある人は67.6%に上る。世代別では、20代(74.3%)、10代(73.8%)、30代(70.4%)の順で多くなっている。なお、対話型AIに愛着がある人のなかで、対話型AIに独自の名前をつけている人は26.2%であり、世代別では、20代が最も多く、約4割(39.8%)におよぶ。
SNSの匿名アカウントに本音を吐き出し、見知らぬ誰かが反応してくれて救われたという経験がある人もいるだろう。対話型AIは、それと似た体験ができるものとして受け入れられているのかもしれない。
ポストペットやたまごっちなどのデジタルキャラクターであっても、やり取りをすることで愛着を覚えることを考えると、対話型AIに愛着を覚えるのも不思議ではないだろう。生成AIは我々の色々な部分に影響を与えているので、またご紹介していきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社α新書)、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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